発売当初は高かったけど、すぐに73000円に値下げしたんではなかったかな。確か。2102Aが8×8個並んでいて、基板の一番下の方の1列がアドレスやデータのバッファとアドレスデコーダ。スイッチでどのアドレスに配置するか、決められます。
これだけあれば、Tiny BASICくらいは動きます。3枚も使えば、CP/Mがぎりぎり動作して、ディスクオペレーティングシステムでソフトウェア開発ができます。
あと、当時はシングルボードのマイクロコンピュータのトレーニングキットを使っていたり、LSIを集めて自分でコンピュータを設計して製作していた人も結構いたわけですが、この手のメモリボードは割安だったので、自分のコンピュータにバスの変換インターフェースを取り付けて接続して使用してしまうパターンもよくありました。Tiny BASICなんかを移植して動かそうとすると、4 KByteから8 KByteのメモリが欲しくなるのですが、上の写真からわかるように64個のメモリLSIをすべて手配線で接続しようとすると、相当の手間と時間がかかります。このようなメモリボードキットを購入すれば、プリント基板にハンダ付けするだけでアドレスやデータに関する大量の配線が済んでしまいます。アドレスデコーダやデータバッファの仕様だけを、ちょいちょいとパターンカットしたり配線し直して変更してしまえば、自前のコンピュータに接続できるわけですからね。ま、お金がないけど元気だけはある大学生や高校生なんかは、部品だけ購入して根性で手配線することもありましたけどねぇ。中間的にメモリ配線だけプリント基板を自作するってこともやりましたけど、これも穴あけがいやになりますね。4 KByte分のメモリで500個以上、8 KByte分のメモリで1000個以上の穴開けですから。もちろん、ユニバーサル基板に電線で手配線する場合には、同じだけの電線と部品の足のハンダ付けが必要で、細かい作業を正確に行う必要があります。メーカが標準で30ピンのSIMM D-RAMを製造してソケットと合わせて購入できるようになったときには、いい時代になったなぁと思いましたです。って、これは昔話。このコレクションの話題では昔話以外は存在しないのだけどね。
これだけICを使っていると、たまに壊れているのが発見されますね。さすがアメリカ企業の製品。もっとも今から数えて20年以上前に製造されたLSIばかりですが。一部、Synertekの21L02-1からFairchildの2102-1DCに交換してあります。
Return to IC Collection