MPSC
初期に開発されたIntelの8251、MotorolaのMC6850/MC6854などの各マイクロプロセッサファミリのシリアル通信LSIと比べるとZ80
SIOの能力は群を抜いています。このZ80 SIOは、Z80 CPUの周辺LSIとして開発されていて、Z80
CPUの読み込む命令列をバスから同時に読み込んで割り込みリセットタイミングを検出する構造になっているなど、他のCPUと接続して利用することが困難でした。これでは高度なシリアル通信を行う機器を8085や8086などで開発しにくくなってしまいます。
そんな中、NECがZ80 SIOとほぼ同等の機能の8085/8086バスインターフェースを持つLSIを開発しました。それがuPD7201です。Multi-Protocol
Serial Controllerを略してMPSCと呼称されることもあります。
上から、uPD7201C, uPD7201AD, uPD72001C-11。
uPD7201の改良版がuPD7201Aで、uPD7201と比べ、高速化されてHDLC関係の不具合を修正した他、一部機能が強化されていてレジスタの未使用ビットに意味が与えられている部分があります。
uPD7201AをCMOS化してさらに機能を加えたものがuPD72001です。Advanced Multi-Protocol
Serial Controllerを略してAMPSCと呼称されることもあります。ビットレートジェネレータやDPLL回路まで内蔵して、データフォーマットもNRZ,
NRZI, FMから選択でき、uPD7201Aよりさらに高速の通信に対応できます。
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