OPNとは異なり、24ピンパッケージ。右のYM-3014は専用のD/Aコンバータ。
これが秋葉原の店頭で購入できたのは1985年頃。
FM音源の原理というのは、複数の周波数変調可能な発振器を用い、ある発振器の出力で別の発振器の周波数を(高速に)変化させることによって、複雑なスペクトルを持つ発振器出力を得るというものです。ここで使用する発振器は正弦波発振器で音叉の音に近いような音色のものです。これを高速で周波数変調することにより、音色が変わります。変調の速度や深さによって、多様な音色の音が作れるのが特徴です。
この音源回路をアナログ回路で実現することもできますが、高速乗算回路とROMを利用することができればデジタル回路化することも容易です。正弦波発振器部分はROMとアキュムレータを用いたデジタル周波数シンセサイザという回路で実現できます。変調の深さを変化させるために高速乗算器が使われます。細かいことは図を書いてからになりますかね。
とにかく、高速乗算回路やアキュムレータなんかが集積されたプロセッサがありました。DSPです。ROMを用いた表引きだって可能です。FM音源はDSPを用いれば容易にプログラムできます。(ワイヤードプログラムかもしれませんが)専用のDSP回路をひとつのチップに納めたのが、OPLなどのFM音源LSIだと考えることができます。
Return to IC Collection