これが外観。フロントパネル右上のボタンがイジェクトボタン。これ以外のテープ操作はコンピュータからのコマンドで操作されます。左下が電源スイッチ。専用カセットテープのCT300は正立でセットされます。
左側フロントパネルに近い方がMT2というドライブユニット。右側の後半分を占めるのが電源ユニットで、シリーズレギュレータを使用しています。リアパネルには小さな変換基板があって、そこからフラットケーブル用の50ピンコネクタがのぞいています。変換基板といってもMT2の50ピンコネクタに含まれている電源端子を内蔵の電源に接続するためだけの小さなもの。なお、この変換基板の代わりに8080系バスへの変換回路を備えた基板が付けられているモデルが、PROLINE-200として販売されていました。MT2の制御を担当するチップがHD46502で、これはMC6800の周辺LSIという位置付けで開発されていたため、PROLINE-100もMC6800やMCS6502などのバスに直結できます(実際はバッファを入れて延長することになるだろうが)。
そう、このPROLINE-100およびMT2は恐るべきことにコンピュータのバスに直結する前提のインターフェースだったのです。まさに1970年代のIDEインターフェースというか、野蛮なインターフェースですが、当時のバス転送速度はせいぜい1
MByte/sだったので、終端が不完全でもバスバッファを入れてあれば、50 cmくらいは簡単にバスを延長できてしまいました。
これがコントローラのHD46502。TEACの名前がはいっているけれども、当時は日立がHD46502単体でも販売していたので、TEACだけに出荷していたカスタムチップというわけではありません(このHD46502の細部がMT2用にカスタマイズされている可能性はある)。ただし、MT2以外にHD46502を使用していた例を知りませんが。
少々調べて見たら、モータはすべて回りました。寿命の心配なゴム製品はピンチローラだけですが、ひび割れなどは見つかっていません。ピンチローラのゴムの径が変化していなければ、きっと正常動作することでしょう。
ケース後部パネルに貼られている銘板。02タイプというのは、内蔵されているMT2がMT2-02というバージョンであることを示しています。なお、このPROLINE-100は1980年に購入したもので、製造も1980年始めと推定されます。
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