48ピンプラスチックDIPに納められています。
内部は550ゲート相当の高速バイポーラゲートアレイで、64 K, 256K, 1 Mbitのダイナミックメモリに対応しています。当然、アドレス入力は20本で、マルチプレクス出力が10本あります。リフレッシュとの調停回路と各種タイミング信号出力が用意されていて、比較的簡単な外部回路でMC68000や8086などのマイクロプロセッサ用のメモリシステムを作成できます。リフレッシュ方式もHIDDENリフレッシュやCAS
before RASリフレッシュなどにまで対応しています。
変わっているのは、RASやCASやアドレスマルチプレクスのタイミング作成部分で、たいていのメモリコントローラは高速クロック信号によって駆動されるシフトレジスタのような回路で作成しているのに対し、このMCC-1では遅延線によるタイミング作成を行っています。通常、LSI化された回路だと開発やテストが容易になるためにクロック同期回路を採用することが多いのですが、遅延線主体のタイミング回路にすることによってアクセス速度を稼いだりタイミングの自由度を高めています。
このICはバイポーラプロセスで、LS TTLのバッファ系と同程度の出力能力がありますが、さすがにメモリアレイの駆動にはF
TTLクラスのバッファを入れるようになっています。消費電力は最大1.2 Wで標準0.75
Wと回路規模の割にバイポーラだけあって大きいですね。
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